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幕末と現代の時を結ぶ
200有余年の歴史の馨り
高杉晋作や井上馨、そして坂本龍馬など、新生日本の立役者たちも名を連ね、この〈一力〉の円卓を囲みながら熱い議論を交わしていたことでしょう。
〈一力〉の永き物語の始まりは、文化十年(西暦1813年)、町人文化が発展した化政文化真っ只中の折。
当時は、「幕末」へと移り行く先駆けの時代でした。
多くの維新志士が長崎へ集い、日本の本来と在り方について想いを募らせていました。
料亭入口の傍らに、この唄が刻まれた碑が建立されています。
創業165周年の記念に造られたこちらもまた、〈一力〉の長い歴史の1ページ。
ぜひ、暖簾をくぐり独特の世界へ足を踏み入れる前に、歴史の厚みに想いを馳せてみてはいかがでしょう。
長崎の料亭の中でも最古の物語を綴る老舗〈一力〉。
その歴史を象徴するものの“もうひとつの存在”として、「小唄辰己」があります。
この小唄は、〈一力〉の五右衛門風呂から生み出されました。
当時、この地に滞在していた常磐津家元・三蔵と、日本画家の伊東深水が湯に浸りながら口ずさんだのだとか。
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